オアスタジオは、『絵師を目指す人のブログ』としてイラスト上達の知識を始め、幅広いホビーを共有するブログです!

【目の塗り方】メイキング本を大解剖!目の塗り方を実際に描いて解説します!【イラスト上達】

目の描き方



目次

はじめに メイキング本をつかいこなす方法!

どうもみなさん!副業イラストレーターのオア(@ORE_artstudio)です!!

本屋とかでよくメイキング本、置いてありますよね?あれを見ながら描けば絵柄が手に入るなんて思っていませんか?

実際、2年間メイキング本などを使って独学した感想ですが・・・手に入ります!!

だけど、あれを見て描ける人ってなかなかいないと思うんです!なぜかというと・・・

必要な説明が省かれているから!!(ブラシとか、色とか)

そこで今回は、メイキング本を上手く利用する方法を目の描き方と合わせてご紹介します!

この記事を読むメリット

  • メイキング本の使い方を知ることであなたが効率よく成長することが出来る!
  • 色々な目の描き方を細かく知ることが出来る!
  • 僕が嬉しい!将来のイラストレーター仲間は欲しい!
オア(筆者)

今回は超描けるシリーズから【きらめく瞳の描き方】を参考に進めていきます!

レベル1 メイキング本の正しい使い方!


正しい使い方が分かれば簡単に画像のような目を量産できますよ!

まず結論。メイキング本は実際に試してみるのは前提に、描けるまで何度も描き直す癖をつけてください!

恐らく一回試しても失敗するのがオチです(ネタバレ)

その失敗から「なにが駄目だったのか?」「どうすればこんなに綺麗な目になるのか?」

これを意識しながら描き直していきましょう!

徐々に近づいてきますよ!ラフから清書のように、徐々に完成度が上がっていくはずです!

オア(筆者)

結構メイキング本の難易度って用語や基礎ツールの使い方、ブラシをどう使うか知っている人前提な部分もあります。

ですが、そういう情報を見聞きして試していくうちにプロが良く使う手法や描き方、その絵師が最もこだわって描いている部分が見つかることがあります。

そういった技術のエッセンスを発見できれば、お値段以上の価値があります!

これがメイキング本の醍醐味であり、本質です。

レベル2 メイキング本の正しい選び方!

  • 説明は丁寧か?=ブラシの種類や色まで細かに説明しているものは扱いやすい!
  • 網羅性はあるか?=色んな種類の目を分かりやすく紹介しているか
  • 全体か?特化型か?=例えば目の描き方が知りたかったとしても全体型のメイキングならもれなく目の描き方、塗り方までついてくる。
  • ここで大事なのは、特化型のメイキング本はその全体よりも細かく、かつその専門のテクニックをどれだけの数紹介しているのかで価値が変わる。

レベル3 色々な目の種類を知る!

アニメ塗り(カラフル)

あまりつやつやした目でなく、パキッと元気な印象を与える塗り方がアニメ塗り!

アニメ塗りは今の絵柄の基準となるので、これが出来るようになると他の目の塗り方も出来るようになっていく。

今回は流行りの水玉ハーフトーンを使った塗り方。

アニメ塗り(単色塗り)

これも印象を与える塗り方の一つ。

アニメ塗りの色や情報を極限まで引き算することで手間を減らす塗り方。

一見簡単そうだが、色や構図で魅力を引き出さないといけないので激ムズ!

次で紹介するブラシ塗りや厚塗りと違い、使う人が少ないのでそれだけで個性になる塗り方。

主に低彩度の絵などで使われる。参考は望月けい先生。

ブラシ塗り

遠目で引いてみた時にキラキラとした目に変貌する塗り方。

アニメ塗りに水彩などで光を足してつやつやした目の質感を与えることで、よりリアルな目に近づける。

描き方も絵師によって千差万別で、ここで個性をいかに出せるかの勝負にもなっていく。

厚塗り

ブラシ塗りよりも更にリアルな目を追及して生まれる塗り方。

瞳をぼかすことで視線や境界をあいまいにし、光や色で奥行を作ることで吸い込まれそうな印象を与えることが出来る。

魅力的だけど繊細な美人やイケメンのように気を使う塗り方(笑)

レベル4 自分が描きたい、好きな絵柄を知る!

オア(筆者)

下の記事はボクのホームページから飛べる絵柄診断フォームです!

色んな本や絵師の方々、そのイラストなどを分析して作成したこの絵柄診断は、たった10問で6つの大きな絵柄から選んで診断が出来ます!

因みに僕はカラフル塗りでした(笑)

アニメ塗りの塗り方を解説!

完成系


この目の描き方をメイキング順に解説していきます!あくまでも基礎練習なので、ここを起点に自分の目を模索してみると楽しいですよ!

ステップ1 下地を描く


  1. Gペン】でパキッとした下地を描いていきます!
  2. 水玉模様はお好みでどうぞ!詳しい方法は完成後の関連記事で紹介しています。

ステップ2 下に反射光と瞳孔を描く


  1. 今回は近似色のオレンジを【Gペン】で差しました!赤なら緑、青なら黄色や紫といった色を選ぶと映えます!
  2. 視線は瞳孔を描くことで誘導します。黒に近い紫で中央に置きます。ボカシツールなどを使うとおぼろげな印象を簡単に与えられます!

ステップ3 境目に青、更に濃い影を描く


  1. オレンジの補色ということで紫に近い青を下地に沿って描きました。こうすることで色の情報量を増すことが出来ます!
  2. 上に更に濃い色を【乗算レイヤー】で入れました。色の選び方は下地を【スポイト】したり、やや濃い色を選ぶのがオススメです!

ステップ4 上部に反射光、瞳孔近くにアクセント


  1. 良くあるのが上部の反射光を画像のようにいれて立体感を出す方法。
  2. やり方は簡単で一旦描いて消しゴムで整えるだけ!(画像左→右)
  3. そして瞳孔近くに補色のアクセントをいれて印象を高める!

ステップ5 覆い焼き(発光)でハイライト付近に入れる


  1. 左が不透明度100%右が30%。
  2. エアブラシで背景色や髪色、印象付けたい色を差す!そのご不透明度をいじって調整する!

ステップ6 ハイライトを入れて完成!


  1. 瞳孔上、下部の左右、そして右上に描きました!
  2. 【色収差】を使って印象を与えるのがポイントです!やり方は単純にピンクを描いて上から白で描いただけです(笑)
オア(筆者)

これが僕の塗り方です!これを基準にボクはアレンジして描いています!

もっとキラキラさせたり、厚塗りを使ってリアルな目にしたりもしますが、基本引き算でこうなることが多いです。

アニメ塗り(単色塗り)の塗り方を解説!

完成系


この目の描き方をメイキング順に解説していきます!

簡単に描けるのは確かですが、簡単ゆえに色のセレクトミスや魅力をどうやって伝えるかという部分でクッソ頭を使うので侮れません(笑)

ステップ1 下部の反射光と瞳孔を描く


  1. この反射光の色で印象が変わります。今回は単純に薄いピンクで描きましたが、一枚絵で描く場合は背景やキャラの色合いと相談しないと崩れます。
  2. 瞳孔はこの塗り方でキーになるパーツです。基本はアニメ塗り(カラフル)と同じように描きます。

※ここでグラデーションとハイライトを入れて完成とするイラストレーターさんもいます。

ステップ2 ハイライトと影を描いて完成!


  1. アニメ塗り(カラフル)と同じようにハイライトを入れてますが、Gペンでパキッと三角や資格で小さくカッコよく入れるのが通です。
  2. 今回は縁と瞳孔周りに影色を沿うように差しました!こうすることで少ない色で印象を盛り上げることが可能です!
オア(筆者)

4工程。それだけですが奥が深い塗り方です。カッコイイんですよね~単色塗り!

アップでみるとあれですが(笑)引きで見るとカッコよくないですか!?

ブラシ塗りの塗り方を解説!

完成系


この目の描き方をメイキング順に解説していきます!

もう派生が多すぎて紹介しきれません(笑)今回は参考にした本の塗り方を嚙み砕いて分かりやすく解説していきますね

ステップ1 下地と瞳孔を描く


  1. 影色はアニメ塗りと同じように選んでいます。詳しくは画像を保存してスポイトしてみてください!
  2. ブラシ塗りはアニメ塗りを基礎に水彩で光や情報を足した塗り方なので、下地や影の塗り方は特別何かをするわけじゃなく、アニメ塗りと同じです。
  3. 瞳孔はアニメ塗りよりも大きく描くと可愛く映ります!(カラコン的))

ステップ2 下部に反射光、瞳孔周りに流れを描く


  1. 下部に反射光は同じですね!今回も淡いピンクで球体をイメージして乗せました。
  2. 次に虹彩の線をイメージして瞳孔に向かう影を描きます。ブラシは濃い水彩などをオススメします!僕は墨の滑らかを使っています。ブラシ塗りっぽくなってきましたね。

ステップ3 瞳孔下部に光を差し、上部に反射光を描く


  1. ブラシ塗り特有の虹彩のハイライトです。主に黄色や緑で印象付けることが多いです!
  2. 今回は【覆い焼き(発光)レイヤー】に【Gペン】でチョンチョンと置きました。
  3. 次に上部に【水彩(僕は墨)】で下部の反射光をまつ毛の流れを意識して入れていきます。ついでに虹彩のハイライトが曖昧に見えたので黄色で重ね塗りしてます!

ステップ4 球体を意識して反射光を描く


  1. 水彩(水多め)で紫の色を点々と丁寧に描きます。ここで意識することは瞳孔と目が球体であるということ!よくあるのは瞳孔上部に印象付けるように描き、縁にチョンチョンと置く描き方です!
  2. その後レイヤーモードをスクリーンにして調整します!

ステップ5 ハイライトを描いて完成!


  1. ハイライト自体はアニメ塗りの使いまわしです(ややこしくなるのでわざとです)
  2. ここで他の塗り方と違うのは、瞳孔付近に補色を小さく差していることです。これが有る無しでかなり印象や魅力度が変わるので大事です!
オア(筆者)

派生も多い人気で主流の塗り方なのでこれを機に、どういう風に要素を組み合わせてキラキラにしているのかを分かっていただけたら幸いです!

簡単に言うとアニメ塗りに虹彩を描き、光を水彩で足しただけです(笑)

虹彩の流れをチョンチョンと描かずに線で左右にシュッシュとリング状に描く方法もありますよね!

厚塗りの塗り方を解説!

完成系


この目の描き方をメイキング順に解説していきます!

結構憧れもあるんじゃないですか?こういう目の塗り方!分かります(笑)僕もそうでしたから。

どうやってこんなに綺麗に描くんだろうと思っていた時期がありましたが答えは簡単。ぼかす+コントラストと質感を意識するだけでした(笑)やっていきましょう!

ステップ1 下地にグラデーションを乗せる



  1. 線画は描きません!線画は要りません!!ここが厚塗りと僕が分類するポイントです!
  2. 【Gペン】で瞳を描き、【ぼかし】ます。どれくらい【ぼかす】かはお好みで大丈夫です。
  3. その後【グラデーションツール】で濃淡を出します。
  4. どういう感じかは画像右下を参照にしてください!

ステップ2 瞳孔や中身を描く


  1. 簡単に言うな~!って思うかもしれませんが大丈夫です(笑)実際、アニメ塗りが出来れば描けます!
  2. 色を黒、【ブラシは水彩】(僕は墨と濃い目、水多め)で描いていきます。
  3. 先ずは大雑把に瞳孔を描きます。ポイントは一回で描くのではなく、何度も塗り重ねながら描くとそれっぽくなります。
  4. そして上部の影をそのまま描きます。
  5. その後、虹彩の流れを意識して目の縁をチョンチョンと描いていきます。これが線画の代わりになります。
  6. そしてお好みで虹彩の線を瞳孔までまばらに描くとよりリアルな目に近づきます。
  7. その後、レイヤーを【オーバーレイに変換】し、下地の色に馴染ませます。

EXステップ もっと詳しく瞳孔や中身を描く


やっぱりわからない??そう思って要素別に分けちゃいました(笑)

ここまで丁寧に解説するのは本でもやらないですよ!?でも厚塗りの目はココが描けないと、分解できないと描けないのでこれでも分からない方はトレースしてください!体に覚えさせましょう!


  1. 瞳孔を描く。何度も塗り重ねて厚塗りを意識する!
  2. 上の影を描く!
  3. 縁の虹彩を描く!
  4. 虹彩の線を強調するために薄く入れる!
  5. 組み合わせれば完成!!オーバーレイレイヤーに変換しましょう!

ステップ3 上の影にハッチングで質感を描く


  1. 影と瞳孔に被せるように、あくまでもガサガサした質感、まばら感を与えるためのものなので目立ち過ぎない範囲で描いていきます!
  2. 水彩、鉛筆なんでもいいですが、不透明水彩などの色が混ざらない、混ざりにくいツールで同一の方向で入れていきます。
  3. 今回は分かりやすくするためにかなりガサツに入れていますが、慣れてきたら光を意識して調整できるのが最終的な目標でしょう。

この部分もサラッと描かれてて、おいおい!ハッチングは基礎テクニックか?上級テクニックだよ!!と一人で、本屋で、心の中で盛大に突っ込んでました(笑)

実際は瞳孔の中身のついでで描かれていたのですが、始めは分けて考えたほうが分かりやすいと判断し、ここでは一つの工程として紹介します!

ステップ4 高彩度の下地色をオーバーレイで重ねる


  1. 印象変わりますよね(笑)この工程大好きです!
  2. もうそのままです。なぜ影を黒で描いて大丈夫だったのか?それは、グリザイユ画法を利用した塗り方だからです。背景や厚塗りでよく使われる画法で、難しいテクニックになります。
  3. 高彩度(パレット右上)辺りの下地の色を全体に乗せ、オーバーレイに。
  4. そして不透明度で調整します!(今回は50%)

ステップ5 上部と瞳孔に反射光を入れる


  1. 今回は補色の緑を入れました。青でもよかったですね!
  2. 加算(発光)レイヤーでエアブラシを用いて薄く入れます。
  3. その後、不透明度を調整します(画像右、目安は気づかれないくらい)
  4. そのまま瞳孔に水彩で小さく光を入れます

ステップ6 まつ毛の影、更に濃い影を描く


  1. 白目の落ち影の代わりに目にまつ毛の落ち影を描く。
  2. 虹彩にも外側を更に濃くして線画を意識する。
  3. その後リニアライトにレイヤーモードを変更し、不透明度を下げる(75%)

ステップ7 まつ毛の影の下に少し明るい色で引き立てる


  1. 先ほどのレイヤーの下に通常レイヤーを作成。
  2. 水彩で影に沿って少し明るい色を追加します。こうすることで先ほど描いた影が埋もれず、引き立ちます。
  3. その後不透明度を30%に変更、ここはお好みで調整OKです!

ステップ8 ハイライトを入れる


  1. 通常レイヤー。
  2. 瞳孔のやや上部に四角◇のパキッとしたハイライトを入れました!
  3. そして瞳孔の近くに、小さく余った光が反射しているイメージで小さく入れます。
  4. オススメは※瞳孔の下部に入ってる反射光に対立して入れるとバランスがいいです!

※緑の小さな反射光のことです。

ステップ9 ハイライトを入れる


  1. 加算(発光)レイヤー、水彩(水多め)
  2. ブラシ塗りのように球体をイメージして瞳孔、縁に反射光を入れていきます。
  3. 難しい部分ですが、これは描いて試していくしかないです。説明も難しい・・・
  4. 反射光と球体の水のような質感を意識して描いてください(笑)

ステップ10 目に血行を与えて完成!


  1. 白目の一個上に通常レイヤーを作成。
  2. 薄い紫交じりのピンクで目の縁を軽く覆います。
  3. こうすることで目に血が通っているという情報が足され、更にリアルな目になります!
  4. ポイントは土台のぼやけて透けている場所に色を乗せるイメージです。
オア(筆者)

単色塗りとの落差。すごい大変でした!解説するの(笑)

だけどやっぱりこれだけ苦労もするからリアルで吸い込まれそうな目になるのです!

これでもう厚塗りの吸い込まれそうな目も「こうやって描くのかな?」

そういう目で見ることが出来るのではないでしょうか?

おわりに まとめ!

いかがでしたでしょうか?今回は目の絵柄とその描き方、そしてメイキング本の選び方や使い方などを紹介していきました!!

少しでも今後の応用に役立つヒントになれば幸いです!!


オア(筆者)

目って絵師の個性バチバチに出るのでなかなか難しくも面白い要素ですよね~

初心者のうちはあの目もいい!この目もいい!となりますがそれでいいです。

僕もそうでしたし、それがあったからこうやって、大抵の目は見よう見まねでササーと描いてもそれなりに描けちゃうんですね(笑)

因みに厚塗りとブラシ塗りは面倒で、結局アニメ塗りになった僕でした。

それでは、ありがとうございました!

今回参考にしたメイキング本はコチラ!